マイホームを建ててよかった

地鎮祭とは

前回は注文住宅のローン本審査から着工までをお話ししました。 いよいよ地鎮祭、そして着工です。 打ち合せが終わり、地鎮祭を行うことになりました。

ハウスメーカーさんが前もって地縄を張り、どの位置に、どんな形で家が建つのかを確認、神主さんにお祓いをしてもらいます。 神社への申し込みはハウスメーカーで行ってもらえるため、私達がすることといえば初穂料の準備だけです。

5月末だというのに上着が必要なくらいに涼しい日、予定の時間より早めに到着した私達は地縄の張られた土地を道路側から眺めました。 久しぶりに見た私達の土地は、やっぱり狭い。本当にここに図面通りの家が建つのかと不安になります。

今日の地鎮祭には、私達夫婦の他にハウスメーカーからは営業マンと現場監督の方がやって来ます。初めての経験のため勝手が分からず、打ち合せの際に初穂料についてハウスメーカーの人に聞いたり、地鎮祭の流れをインターネットで調べたりと、直前までバタバタしていました。

この日は、いつもよりワンランク上の服装で、初穂料をバッグに忍ばせ、ハウスメーカーさんと神主さんの到着を待ちますが、とにかくこの日は涼しい。というより寒い。 スプリングコートを着ていても足りません。ついに我慢の限界!と、そこから徒歩2分の所にあるスーパーに小走りで向かい、焼きたての焼き芋を買って1人ムシャムシャと食べました。

夫はそれほど寒さを感じていなかったようで、焼き芋の入った袋を抱きしめる私を不思議そうに見ていました。 ようやく時間になり、全員集合。ミニバンで現れた神主さんは、到着するや否や荷台からあれこれ地鎮祭グッズを取り出して準備をしていきます。

あれよあれよという間に準備が完了し、お祓いが始まります。 神主さんに促されるままに塩をまいたり、お辞儀をしたり、夫と現場監督が鍬で「エイっ」と掘ったりと、何をしているのか良く分からないまま儀式終了。最後まで良くわかりませんでしたが、また一つ、無事に終わりました。

地鎮祭の後、ご近所にあいさつ回りに伺いました。両隣はもちろん、自治会で同じ班になるであろうお宅に粗品として用意したタオルを配りながら現場監督さんと一緒に回りました。 昔ながらの家が多い場所なので、「若造が」と思われやしないかとドキドキしながらのあいさつ回り。

ご近所さんと初めて顔を合わせるということで玄関のチャイムを押すたびに緊張しましたが、皆さんとても良い方で、ほっとしたことを覚えています。 これからこの地で生活していくんだなと、改めて実感しました。

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注文住宅の上棟立ち合い

地鎮祭が終わると、いよいよ着工です。 まずは基礎工事ですが、「基礎が終わるとあっという間ですよ。お時間があったら是非見に来て下さい」と言ってくれた営業マン。我が家の注文住宅は、基礎の上に木質パネルを積み木のように組み合わせていくということ。

木質パネルは工場で作られ現場に運ばれてくるため、現場ではパネルの組み立て作業を行うだけ。それ故あっという間に家の形が出来上がる、というわけです。 目の前で家が出来上がっていく様子をぜひ見たい!と思っていましたが、新居まではアパートから車で1時間かかる上、夫とは休みが合わず、残念ながら組み立てている現場に行くことはできませんでした。

その後もなかなか足を運ぶことができず、ようやく見に行くことが出来たのは、なんと上棟。全く見に来ない施主は珍しいでしょうから、「マイホームに興味がないのかな」なんて大工さんに思われていたかもしれませんね。

上棟の立ち合いには営業マン、建築士、インテリアのデキル女子と現場監督が暑い中やってきてくれました。 足場が組まれブルーのシートに覆われてはいますが、我が家の注文住宅が出来上がっているのが分かります。

「おおー、図面が立体になった」と感動しながら家の中を見て回る私達夫婦。 まだ床、壁、天井に至るまですべてが材木むき出しなので、立体になったと言えどもまだしっくりこない私。それに対し図面を見るのが得意な夫はしっかりと分かっているようです。

そんな二人の共通の感想は「狭いね」。壁紙や床材を貼ったりしていくと奥行きが分かりやすくなって狭さは感じなくなるということですが、素人の私達は上棟の段階では出来上がりを想像できませんでした。 狭さに不安を感じつつ、現場監督とともにコンセントや照明スイッチの位置を確認し、上棟の立ち合い終了。

「上棟」の際、施主、施工者、ハウスメーカーの面々が揃って宴のようなことを行ったりする場合もあるようですが、私達は一切そのようなことはせず、新居の確認作業で終了。 ひょっとしたら宴会のようなことをした方が良かったのかもしれませんが、真夏の盛り、正午前といえどもエアコンなしの新居はサウナ並の暑さです。

1秒でも早く外に出たかったので宴どころではありません。 とはいえせっかくの上棟ですから、冷たい飲み物で乾杯くらいすれば良かったかな、と今になって思いました。

上棟から引き渡しまでは約1ヶ月、現在の材木むき出しの状態が1ヶ月で生活できるようになることにビックリです。 わずか1時間程度の滞在時間で汗びっしょりになってしまった私達。次にいつ来られるか分かりませんが、何とか都合をつけて作業をしてくれている大工さんたちに感謝を伝えに来なくちゃ!と思いました。

間もなく新居引き渡し

上棟後、何度かマイホームを見に行くことができました。 車で現地に向かう途中で、家と家の間から我が家を確認。足場とブルーシートが撤去されて外壁が見えています。黒と白を貼り分けたこだわりの外壁を見て、「おー、かっこいいじゃん!」と思わず夫婦で声をあげてしまいました。

家に着くと、「施主です」と断り中に入ります。上棟からそこまで日が経っていないにも関わらず既に壁紙や床材が張られており、住むことが出来そうな状態になっていました。 ダークブラウンの床、白い壁と天井。設計図の内容がしっかりと再現されている様子を見て感動。

なんてステキな家なのでしょう。 見覚えのある洗面台、きれいなキッチン。ショールームで選んだものがここに集まっています。 感動しっぱなしてで2階のリビングに上がると、職人さんがベランダの辺りで汗を流しながら仕事をしています。

平日ではなかったこともあり職人さんは2人しかいなかったですが、こんなに暑い中、仕事をして下さっていることに感謝せずにはいられません。「どうか熱中症にはならないでくださいね」という思いを込め冷たい飲み物を渡し、さらに家の中を見て回ります。

ササっと階段を上り、あちらこちらの部屋をチェックする夫に対し、「ここはどこ?」と自宅で迷子になる私。図面を読めない私は、家が出来上がっても認識するまでに時間がかかるようです。 その数週間後、新居にて外構の詳細な打ち合わせを行いました。

もうすぐマイホームである注文住宅は完成しますが、私の仕事の都合で引越しは3ヶ月先。外構工事は引越しまでに完了していれば良いので、特に慌てることなく予定を組むことができます。 外構担当の営業さんと以前決めた内容を確認後、ポストや表札のデザインをカタログを見ながら最終決定していきます。そして工事日程を確認し、外構については終了。

それから数日後の大安吉日。ついに新居の引き渡しです。 まず午前中に営業マン、デキル女子と現場監督、そして私達夫婦が新居に集合。建物内の最終チェックを行います。 するとここで問題発見。収納スペースの天井の形態が、図面と異なっていたのです。

しかし、今さら天井を直すことはできません。そこでハウスメーカーから謝罪と提案。 「配管の関係でこのようにせざるを得なかったようです。申し訳ありません。お詫びと言っては何ですが、収納スペースに作り付けの棚を無料で付けさせていただきます。」 最終段階でミスが発見されて残念に思いましたが、今までの信頼関係もあり、夫も私も暴れ出すほどショックを受けたわけではなく、その条件でお願いすることにしました。

実はもう一つ図面と違うところがありました。 寝室につけた調光できるライトのリモコンの位置が違っていたのですが、「そこはすぐに直します」とのこと。どうやらこれはデキル女子のうっかりミスだったようです。

また、トイレットペーパーホルダーの位置が気に入らないという夫の申し出により、そこも後ほど直してもらえるということ。トイレットペーパーホルダーの位置については「取り付け前に相談します」という話だったのですが、現場監督さんが相談前に取り付けてしまったようです。

何か所か修正点はありましたが、ひとまずこれで確認終了。これで解散かと思ったら、「これから会社に来てください」とのこと。まだやることがあるようです。

注文住宅の引き渡し完了

さて、指定された時間に会社に伺うと、打ち合せブースで現場監督と営業マンが待っています。 新居に設置されている電化製品やバスルーム、キッチンなど、それぞれの取り扱い説明書が入った分厚いファイルと、これから先の住宅のメンテナンスについて書かれた冊子を渡され、説明を受けます。

なかなか終わらない説明に夫婦で飽きてしまいましたが、これから先、家のことについては自分たちで管理していかなくてはなりませんから、とても重要な話です。 長い説明が終わり、さて、帰ろうかと思った時、何やら営業マンが動き始めました。

「これから引き渡し式を行います。」 何のことやら分からずにボーっとしていると、打ち合わせブース内にハウスメーカーの方々がワラワラと集まってきました。 今までお世話になった若手設計士さん、デキル女子、現場監督、上司らしき人、など。私たちの家づくりに携わっていただいた皆さんが大集合。

「えー?」と思っていると、営業マンの進行によって式が始まりました。 皆さんから一言ずつお言葉をいただき、なんだか泣いてしまいそう。「奥様からも一言」ということで私も少しお話させていただきました。

「家づくりは、もっと『大人』がするものだと思っていました。こんな若造が家を建てるだなんて生意気、という目で見られているような気がして、肩身が狭い思いをしたこともありましたが、信頼できる営業マンに出会い、皆さんに出会い、『私達でも家を建てていいんだ!』と思えました。楽しく家を建てることができたのは皆さんのおかげです。」

最後に涙もろい夫が涙をこらえながら感謝の言葉を述べ、新居の鍵をもらって引き渡し式終了。 もうここに来ないと思うと寂しくてたまりませんが、どうやら無事に注文住宅を卒業できたようです。 引き渡し後に手直しの工事、外構工事が入り、ついにマイホームが完成しました。

まだ先のことと思っていたマイホーム、しかも注文住宅を20歳代のうちに建てることができたのは、このハウスメーカーに出会えたからです。 あの日、あの時、あのタイミングで展示場に入っていなかったら、今この家で子ども2人に囲まれて生活していなかったと思います。

築5年の我が家。暮らしているうちに様々な不都合が出てきましたが、その都度素早く対応してくれます。施工してくれたハウスメーカーとは長い付き合いになりそうです。 私達のこだわりが詰まった大好きな我が家。この家と共に家族の思い出が作られていくことが嬉しくてたまりません。

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