物件選びから引越しまでの注意点
女性が単身で引越しをする場合、家族や男性の単身引越しに比べ注意するべき点が多くあります。 引越しをきっかけにしてトラブルに巻き込まれることのないように、しっかりとポイントをおさえておきましょう。
引越し当日はもちろんですが、物件探しの段階からすでに注意すべき点があり、引越し準備、当日、引越し後に至るまで気を抜けません。 女性の一人暮らしですから、自分の身を守るのは自分。快適な生活を送るためにもできる限りのことはやっておきましょう。 キーポイントは『女性の一人暮らしだとわからないようにすること』です。
【物件を選ぶときの防犯対策】
せっかくの一人暮らし、キレイでおしゃれな物件に住みたい!という女子ゴコロは良く分かります。しかし、キレイさ・おしゃれさよりも重要なのは安全性。
物件自体の安全性はもちろん、周囲の環境にも注意が必要です。
建物自体の安全性
オートロックや防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯ガラスなどセキュリティーが充実している物件の2階以上がおススメ。玄関のカギは「ワンドア・ツーロック」が基本で、ピッキングされにくいディンプルキーなどを選ぶとさらに安心です。
尚、気に入った物件でもセキュリティーに不安がある場合は、あきらめる前にぜひ大家さんに相談して下さい。 すでに建っている建物を「オートロックにしてほしい」というのは難しいでしょうが、インターホンをカメラ付きに交換したり、鍵をより安全性の高いものに交換するくらいであれば意外と簡単に対応してもらえるかもしれません。 また、マンションの場合は管理人さんが常駐している物件だと何かあった時にも安心です。
環境の安全性
暗くなってからの環境は忘れずにチェックしましょう。会社や学校からの帰路に街灯があるか、物件周辺に不特定多数の若者が集まるような場所はないか、廃墟など人目につかないような危険な場所は無いか、人通りはどの程度か、夜間の明るさはどの程度かなどを物件契約前に調べておきます。
住人
近所にどんな人が住んでいるのかという情報が得られると、無駄に心配をしなくても済みます。お隣が「単身男性」よりも「ファミリー」や「単身女性」の方が安心です。
しかし、不動産仲介業者によっては「単身男性が多い」とか「ファミリーが多い」などの大まかなことは教えてもらえる場合もあれば、「個人情報」ということで教えてくれない場合もあります。
中には「そもそも住人の情報を持っていない」という業者もあります。そんな時は洗濯物や玄関周辺の様子、駐車場の車など見ることで、生活状況をある程度推測することができるでしょう。 当然住んでいるうちにお隣が変わることもありますから、運やタイミングによって住み心地も変化しますが、それが賃貸のメリットでありデメリットでもあります。
特に単身者の集まるマンション・アパートの場合は、短期間でお隣が変わってしまうということも良くありますから、隣近所について「ちょっとおかしいぞ?」と感じることがあったら、トラブルが起きる前に住み替える、というのも自分を守るためには必要な決断です。
【引越しのときの防犯対策】
さて、物件が決まりいよいよ引越しです。ただでさえあれこれ面倒なことが多い引越しですが、女性の単身の場合、業者を選ぶ段階から引越し当日に至るまで、男性の単身や家族での引越し以上に気を付けなければならないことがあります。安全で快適な一人暮らしを送るために、しっかりと確認して下さい。
業者選び
ほとんどの場合、見積もりに来る営業担当者は男性なので、見積もりの日は一人で営業担当者を迎えるのではなくはなく、友人や知人に同席してもらった方が安心できます。
また、引越し当日にやってくる作業員はほとんどが男性。複数人の見知らぬ男性が自宅に上がるので、人によってはかなり抵抗があるかもしれません。
業者の中には女性作業員のみで引越しを行うというプランを持っているところもありますので、男性が自宅に入るのがどうしても嫌だという場合は女性作業員がしてくれる業者さんを選びましょう。
また、他人に自宅を知られるのが怖いなら、引越し業者を使わずに、身内や信頼できる友人・知人に手伝ってもらって引越し作業を行うのも一つの手です。 だたし、男性の知人に手伝ってもらうことでその後に思いがけず何らかのトラブルに発展してしまう可能性も無きにしも非ず。
さらに業者を使わないということで、万が一作業中に物損事故が起こった時の補償もされないため、その点については覚悟が必要です。
準備
作業員は圧倒的に男性が多いため、絶対に見られたくないものは特にしっかりと梱包する必要があります。段ボールにそのまま放り込むのではなく色付きのビニール袋に入れてから段ボールに詰めることで、万が一運搬中に段ボールの蓋が開いてしまった場合でも恥ずかしい思いをぜずに済むでしょう。
ちなみに、プラスチックの衣装ケースに衣類を収納したままの状態で運んでもらう場合もあると思いますが、「プラスチック製の衣装ケース」は作業中に壊れやすいものの上位にランクインするので注意しましょう。
当日
作業中は外をウロウロしないようにします。
引越し作業というのは思いのほか人目を引いてしまうため、そこに女性が一人でウロウロしていると「始めまして、女性の一人暮らしです」と宣伝しているようなもの。
可能であれば当日は身内の男性(兄弟、父親など)に立ち会ってもらい、自分は室内での片づけ作業に徹した方が良いでしょう。 他にも「盗聴器調査」を行ってくれる引越し業者もあります。基本的には有料ですが、女性向け引越しプランの中のサービスとして無料で行ってくれるところもあります。
見つかる確率の方が低いとは思いますが、万が一を考えて調査してもらうと一人暮らしの生活を安心して始められます。 作業終了後は業者に段ボールの引き取り日を聞いておきます。時に「段ボールの引き取り」と称して、様々な勧誘等が来る場合もありますので、油断してドアを開けないようにしましょう。
スポンサード リンク
新しい土地での一人暮らしスタート
【新生活が始まってからの防犯対策】
いよいよ新しい土地での一人暮らしがスタート!どんな日々が待っているのかドキドキワクワクしてしまいます。
しかし、女性の一人暮らしの場合は、生活が始まってからも注意すべきことがたくさんあるのです。1度でもうっかりNG行動をしてしまうと後々まで影響が出てしまうかもしれませんから油断してはいけません。
挨拶
ご近所へ挨拶回りに伺いたいところですが、女性の一人暮らしの場合は控えた方が良いでしょう。大家さん・管理人さんにだけは挨拶をしますが、その他については防犯のためにも挨拶は控えるべきです。
どうしても挨拶に行きたいという場合は、住人についてよく知っている大家さん・管理人さんに相談してからにしましょう。
カーテン
新居の窓には当然カーテンを付けますよね?せっかくの一人暮らしですから、花柄やピンク色などのかわいらしいものを選びたくなるところですが、外から見ると色や柄から住人が女性かどうかが分かってしまいます。 防犯の観点から見ると「いかにも女性」というものではなく中性的なデザインのものがおススメです。
カーテンの種類にも注意が必要で、普通のカーテンだと閉めていても光が漏れてしまい帰宅時間や就寝時間が分かってしまうため、光をさえぎる機能のある遮光カーテンを選びましょう。 レースのカーテンも併せて使う場合が多いと思いますが、ミラーレースカーテンを選ぶことで日中でも夜でも中の様子が分かりにくくなるためおススメです。
カーテンを取り付けた後は、外から見た時にきちんとプライバシーが守られているかどうかを確認して下さい。夜カーテンを閉めてから部屋の電気を点け、光が漏れていないか、隙間から家の中が見えていないかを家の外からチェックします。 その後の生活の中でも、隙間なくカーテンを閉めるように癖をつけましょう。そのひと手間が身を守ることにつながります。
表札
表札は出さない人も多いようです。郵便については転居後に「居住者確認カード」が自宅のポストに届き、それを投函することで郵便が届くようになりますが、宅配便などについてはそのような手続きはありません。
荷物に住所だけでなく電話番号が記載されていれば確認を取ることができるのでしょうが、いわゆるメール便の類のものは表札が出ていない場合はポストに入れず持ち帰るということもあるので、やはり確実に届けてもらうためには表札は必要です。
表札を出す場合は、女性の一人暮らしであると悟られないためにフルネームではなく苗字のみを書きます。手書きだと筆跡から性別が分かってしまいますから、パソコンなどで作成した方が良いでしょう。
尚、かわいらしくアレンジしたりすることで性別や年齢層まで予測されてしまいますから、デザインは極力シンプルにします。他にも女性の一人暮らしだと分からないように身内の男性の名前を書く身内の男性と自分の名前を並べて書き「夫婦2人暮らし」であるように演出する、などの防犯対策もあります。
洗濯物・エレベーター
玄関のドアを不用意に開けないのは基本中の基本。ドアを開ける必要がある場合でも、玄関に男性の靴を置いておくと「何かあったら奥から男が出てくるかもよ?」と来訪者を牽制することができます。
また、洗濯物を干す時も男性物の靴下などを一緒に干すことで女性の一人暮らしと知られずに済むでしょう。
マンションの場合、エレベーターも危険な場所の1つで、狭い密室であることから気を付ける必要があります。 特に夜間は、「すでに乗っている人がいたり、後ろから他の住人が来ている場合には乗らない」「乗ってるエレベーターに誰かが乗ってきた場合は一度降りて1人で乗る」など、他人と同乗しないように工夫することで身を守るようにしましょう。 また、エレベーターに乗った後も、自宅階だけでなく他の階のボタンも押すことで自宅が特定されずにすみます。
通学・通勤・支払い・買い物
通学・通勤路は2通り以上用意しておきます。パターン化したルートで帰宅すると途中で待ち伏せされたり、自宅を知られてしまう可能性があります。できるだけ時間や道順に変化を付けて家路につくようにしましょう。
特に危険なのは夜道の一人歩き。ヘッドホンで音楽を聴きながら、また、スマホを操作しながら歩いていると不審者が近づいてきたことに気付けませんから絶対にやめましょう。 夜道では時々後ろを振り返るなどして後を付けられていないか確認し、「怪しいな」と思った時は近くのお店に入るなどしてやり過ごしましょう。
公共料金をいつも同じコンビニで支払うというのも危険。近所に住んでいることが分かってしまいますし、女性の一人暮らしだと察して後を付けてくる人がいるかもしれません。 会社や学校の近くの複数のコンビニを利用したり、口座振替にしましょう。
コンビニでの買い物も要注意。購入した物の内容で女性の一人暮らしということが見破られてしまうかもしれません。誰かと一緒に食べることを装って割り箸を2膳もらったり、買ったものが分からないようにすぐにカバンの中にしまったりすることで不審者に狙われにくくなるでしょう。
スポンサード リンク