当日の出来事について

【1週間~前日】

引越し1週間前までの様子は夫婦での引越し1週間前にしたことで確認できます。 さて、1週間前になると、毎日の食事に困ってきます。 前日までには冷蔵庫の中身をすべて出し、コンセントを抜かなければなりません。

となると、その日までに使い切れるように計画的に買い物をする必要が出てきます。 「野菜は冷蔵庫が無くても保存できるから買えるぞ」「卵はちょっと心配だし、割れると厄介だから買うのやめた」「ハムとかソーセージは保冷剤と一緒に発泡スチロールのケースに入れておけば半日くらい大丈夫かな?」

「調味料も使い切れないから発泡スチロールかな?」「納豆は1日あれば何とか消費できそう」「牛乳は200mlのパックにしておこうかな」など。 あれこれ考えていると買い物もはかどらず、買い物かごを腕に引っかけたままスーパーの中をグルグル。

だんだん食事のメニューを考えるのが嫌になってきますが、そんなときは外食をしていました。 それでも使い切れなかった食材は、もったいないけれど処分するしかありません。最後の可燃ごみの日、「ごめんなさい」と反省しつつゴミ袋の口を結びました。

そして、忘れちゃいけないエアコンです。エアコンは引越し業者さんに処分してもらうことになっているのですが、取り外しはに電気工事の専門業者が行います。当日は何かと忙しいので前もって外してしまい、当日は外した本体と室外機を運び出してもらうだけにします。

まず、引越しの何日か前に電気工事の専門業者やってきます。そして、ドライバーやらペンチやら、いろいろな器具を使ってエアコン本体を取り外していきます。 気が付けば室外機も定位置から動かされ、ただの重たい箱になっていました。

業者さんが帰ったあとにこっそりと窓の外を見ると、ビニールで梱包されたエアコン本体と、ただの箱になった室外機がベランダで仲良く並んでいました。 エアコンの後ろ姿を見て少し切ない気持ちになりながら、さっきまで設置されていた場所を見上げると、壁に無数の穴が!

そういえば新品のエアコンを取り付ける際に、電気屋さん2人組が冗談かと思うくらいにドリルでいっぱい穴を開けていたっけ。あの時はびっくりしたな。この穴、普通なのかな?大家さんに怒られないといいけど。 さて、いよいよ明日は午後から引越し。すでに家の中には数々の段ボール山がそびえ立っていますがラストスパートです。

明日の朝までに使うもの以外はすべて梱包できます。何でもかんでも手あたり次第段ボールへ。よし、見通しが立ってきたぞ!残りは明日! 捨てるべきものは捨て、詰めるべきものは詰めたはず。

【当日の朝】

このアパートで迎える最後の朝です。 夫と共に朝食を取り、朝の身支度をします。よし、これで残りのすべてのものが段ボールに入れられます。 ガムテープで蓋を閉じながら、あとは何をすればいいかなと部屋の中を見渡すと…。

「あれ?あのスチールラックはこっちで処分していく予定だったよね?」 「ん?テーブルは業者さんに処分をお願いしてあるけど、キャスター付きの椅子は自分たちで処分するはずだよ?」 「あ!こたつ付きの机も!新居に持っていく予定はありませーん」

なんと、この段階で粗大ごみ! これからクリーンセンターに持ち込む時間的余裕はありません。だめモトで、今日引き取りに来てもらえないかと電話をかけます。 電話に出たのは女性。

申し訳なさ全開で今日引越しである旨を伝えると、うーんと悩みつつもあとで取りに来てくれるということに。助かったー! この地域では粗大ごみの処分をお願いする場合、電話連絡後、指定された店舗等で料金を前払いし、支払いを証明するシールをもらいます。

そして、引き取ってもらう物にそのシール貼って、外に出しておくと市の委託業者が回収に来てくれる、というシステムです。1回につき5個までと、引き取ってもらえる粗大ごみの数は決められています。 幸いすぐ近所に指定の店舗があったので、財布を握りしめ、小走りで支払いに向かいました。

ほっとひと安心。さて、ガスコンロを外さないとね。油で固まってなかなかチューブが外れません。夫に手伝ってもらい、ようやく取れた。 長い間使ったので油で大分汚れています。ん?新居はビルトインのガスコンロだよね。あれ?このガスコンロってどうするんだっけ?

まさかです。まさかの粗大ごみです。さっき連絡して料金を支払ったのにも関わらず、まだ粗大ごみがあったのです。 こうなったら、もう一度家中を見て回ります。電話機、カラーボックス、オーディオプレーヤー。探せば探すほど出てくる粗大ごみ。なんて恐ろしい!

なぜ今まで気が付かなかったのでしょう。自分を責めても時すでに遅し。あと数時間で引越しなのです。 「とりあえず新居に運べば良いよね?」と夫に聞くと、「もう一度クリーンセンターに電話してみな」とのこと。「いや、さすがにこんなには引き取ってもらえないし、何より恥ずかしいよ」と私。

「どうせさっき連絡した分は取りに来るんだから同じだよ」という夫。でも電話をしてくれようとはしない。どうやら力仕事をしていて手が離せない様子です。 そうだよね、この家のものはほぼ私の所有物。発見した追加の粗大ごみも然り!分かりました、責任を持って私が電話をかけますよ。

しぶしぶ受話器を取り、リダイヤルボタンを押します。電話に出たのはさっきと同じ女性。事情を話すと、引越し今日だものね、仕方がないね、と、粗大ごみ追加の許可をいただきました。 本当にありがとうございます。そのあと再び財布を握りしめ、さっきの道を走って支払いに向かいました。

粗大ごみ騒動が落ち着くと、今度はガス会社の立ち合いです。ガスが漏れていないか確認し、作業はあっと言う間に終了。 さて、さっきついでに買ってきたお弁当でも食べて、午後の引越しに備えましょう。

【当日の午後】

長かった、本当に長かった!やっと引越しです。 大きなトラックに乗ってやってきたのは、頼りになりそうな男性3名。 玄関、階段、壁などを傷を付けないように保護すると、いよいよ搬出作業が始まります。

次々運び出される段ボール。「お兄さん、それ2つ重ねちゃいます?」「中身、本ですよ?重いですよ?」という私の心配をよそに、涼しい顔でささっと搬出していきます。 明らかに夫よりも細身のお兄さんが、夫が四苦八苦していたものをチョチョイと運びます。

みなさん本当に力持ち!持ち上げるコツがあるのでしょうか。 それとも引越しの場数を重ねることで、できるようになっていくのでしょうか。 さて、次は業者に処分をお願いしてある洗濯機です。ホースを外しヨイショっと動かすと、後ろからズボラ主婦の象徴ともいえる埃の塊が大量に現れます。これは恥ずかしい!

「妊婦になりお腹が大きくなってきてから、しゃがんで掃除するのが大変で、ちょっとサボった結果こうなったのですよ」「いつもは違うんですよ?」心の中で言い訳をしつつ、ささっと掃除機をかけます。「新居に着いたら長いお掃除モップを買おう」そう誓った瞬間でした。

部屋の中の荷物がほぼすべて運び出されると家の中がとても広く感じます。そういえば、この家の賃貸契約をした時は夫と知り合ってもいなかったな。 一人暮らしで、それがいつの日からか2人になり、そして今、お腹の中にもう1人。家って人生を作っていく場所なのですね。

さて、搬出が終了し、トラックと共にまず夫が車で出発します。行ってらっしゃい、新居での指揮取りは任せた!初引越しの夫ですが、引越し経験豊富な私の母がトラックの到着に合わせて手伝いに来てくれる予定なので大丈夫でしょう。

私は1人残ってアパートの最終点検です。数日後にインターネットケーブルとモデムの取り外しと、大家さんの立ち合いがあるためにもう一度訪れることになっていますが、一応今日ですべての契約が終了します。立ち合いの日に使うかもしれないゴミ袋と、雑巾、少しのトイレットペーパーを残し、電気のブレーカーを切って部屋を出ます。

鍵を閉め、駐車場に向かうと、おや?クリーンセンターに処分を依頼した粗大ごみ達の姿がありません。つい1時間前まで外に山積みにしてあったのに。 きっとドタバタの最中にヒョイっと持って行ってくれたのでしょう。散々無理を言ったので、できればお礼がしたかったな、と思いつつ愛車で新居に向かうのでした。

新居では夫と私の母があれこれ荷解きをしてくれていました。おそらく私と夫の時間差は1時間くらい。たった1時間のうちに作業はほぼ終了していました。 そこでリビングを見渡すと3階に置いておくはずだったオイルヒーターが、なぜか2階のリビングに。

「え?何でここ?」と夫に聞くと、「分からなかった」とのこと。「えー?3階って言わなかったっけ?」 オイルヒーターって重いんですよね。妊婦の私が運ぶのはもちろん無理、腰痛持ちの夫にも母にも難しいでしょう。業者さんはいません。仕方がないので、オイルヒーターは2階に置いておくことになりました。トホホ・・・ 何はともあれこれで作業終了しました。

【後日談】

実は当日の荷解き中に新聞屋さんが契約のお願いにやってきました。しかも2社! しかも数日後、ピンポーンとドアフォンが鳴り、何かと思ったら今度は「レンタルモップはいかかですか?」だそうです。 情報が回るのがとにかく早い。

あれこれびっくりしている間に数日が過ぎ、今日はアパートで大家さんの立ち合いです。部屋の中を見てもらい、その結果で敷金が戻ってくるかが決まります。 午前中にアパートへ到着。まずは電話会社がやってきました。エアコンの穴から通した光ケーブルを回収、モデムを返します。作業は10~20分で終了。

お昼をはさんで大家さんがやってきますが、その前にささっと拭き掃除。部屋が少しでもきれいに見えるようにしておきました。 昼食はお世話になったちゃんぽん屋さん。もう来られないだろうな、と思いながら食べるちゃんぽん。 いろいろな思い出がよみがえります。

昼食を終えアパートで待っていると、大家さんが自転車でやってきます。いつも立ちこぎの大家さん。忙しいのでしょうね。 挨拶を済ませ、さっそく見てもらいます。「エアコン跡、大丈夫かな?」「スノボの板を倒してできた床の傷、バレちゃうかな?」「そこの壁、最初から汚れてましたよ?」など、こっそり思いを巡らせていると「こんなにキレイじゃ困っちゃうなー、うーん」とのこと。

「そうか、わが家はキレイだったのか」「良かった」 これできっと敷金がたくさん戻ってくることでしょう。 大家さんの話によると、中には部屋中カビだらけにしてしまったり、壁中に落書きをしてしまう人もいるそうで、それと比べれば我が家はキレイとのこと。

何はともあれ臨時収入ゲットです。良かった良かった。 大家さんに鍵を返し、これで本当にこの場所とお別れ。たくさんの思い出をありがとう。 さて、新居に戻るとあちこち段ボールだらけ。1階に広い収納があるため、しばらく使わなそうなものはそのまま入れておきます。

退職し専業主婦になっていたため片付ける時間はありましたが、何せ妊婦。時間があっても体が動きません。目の前に段ボールがあると無理をしてでも片付けようとしてしまいそうなので、体に負担をかけないためにも見えないところへ。産後、あれこれ落ち着いてからのんびりやることにしましょう。

【まとめ】

マイホームは人生で最大の買い物!こんなにも早く手に入れることができ、夫や家族に感謝。 ウキウキ気分で始まった引越しでしたが、たくさんの教訓もありました。

妊婦には不向き
引越しには気力・体力を使います。引越し当日、私は妊娠8ヵ月でした。重いものを持たないように、「足を引っかけて転ばない」「お腹をぶつけない」「慣れない新居の階段から落ちない」など、いろいろなことに注意を払いましたし、まわりからも耳にタコができるほど言われました。

手伝いたいのに手伝えない、やりたいことが思い通りにできないなど、もどかしさでいっぱいの引越しになりること間違いなしです。 また、妊娠初期の引越しはしないに越したことはありません。

まず、当日横になる場所がありません。布団もベッドも運んでしまいますから、つわりで辛くても我慢するしかないのです。 なた、人の出入りが激しいため、たとえ吐き気がしたとしてもトイレに駆け込むことさえ難しいかもしれません。

それでも「生まれてから引越すよりもお腹にいるうちに」と思うのであれば、せめて安定期に入ってから行いましょう。もし無理をして赤ちゃんに何かあったら大変です。 何かあってから後悔しても遅いのです。 もし妊娠中の引越しするなら、頼れるものには頼り、使えるものはすべて使って、妊婦さんはできるだけラクをすることが何よりも大事なのです。

処分品は明確に
引越しは、いつか捨てようと思っていたものを思いっきり捨てられるチャンスでもあります。 我が家のように、直前でバタバタしないためには、引越しが決まった段階で、「新居へ持っていくもの」「引越し前に処分するもの」を明確にしておきましょう。

特に粗大ごみの処分には時間がかかります。地域によって違いがあるとは思いますが、普段のゴミのようには捨てられないはずです。 家の中を見渡して、どれを処分するのかをしっかりとリストアップ。そして処分法を確認し、処分できる物は早めに処分してしまいましょう。

粗大ごみを取りに来てもらう場合でも、連絡後すぐに来てもらえるわけではありませんので注意してください。 「あとでいいや」と思って先延ばしにしていると、我が家のように直前に慌てふためくことになります。

「とりあえず」しまっておこうは禁句
搬出の時はまだまだ元気なのですが、搬入作業の後半あたりから集中力が途切れがちです。 業者さんに「どこに運びますか?」と聞かれ、「とりあえず納戸に」なんて言ってしまったら大変です。 「とりあえず」しまったものは、まず出しません。とりあえずしまっておくものは重要度の高くないもの。 いったん生活が始まると、その後わざわざ出すこともないでしょう。

人生で5回の引越しを経験してきた私ですが、引越しの度に「あれ?これは前回の箱だ」という事態に遭遇します。つまり、引越し後1度もその箱を開けずに過ごしていたのです。 「前回の業者さんの段ボール箱を他の業者さんに運んでもらう」という何となく申し訳ないことになります。

もし引越しの段階で「とりあえず」しまっておこうと思うものは、その家にとって必要のないものかもしれません。 限られた収納スペースをいらないもので埋めてしまわないように、日ごろから処分する癖をつけておいた方が良いかもしれません。

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